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②コケを寄せ付けない管理方法 - トリミング編

トリミングは、水草レイアウトにとって非常に重要な作業であり、腕の見せ所でもあります。ただ単に「伸びたら切る」という単純作業を行うだけでは、うまく自分の理想としたレイアウトに行き着くのは難しいです。水草の種類によっては成長速度が違いますから、それを予測した上でトリミングをしないと、考えていた水景とギャップが出てしまったりして後悔することになります。

しかしながら、トリミングというものはレイアウトのことだけを考えて行っていると足下をすくわれます。

なぜトリミングがコケを呼ぶのか

どういうことかというと、トリミング前の鬱蒼と繁った水草水槽が非常に安定している水槽であるならば、そこから突然水草の大部分を無くしてしまったとしたら、どういうことになるでしょうか。

前にも書きましたが、水草は魚の排泄物、残った餌、枯れ草などから発生する窒素、リンを栄養分として吸収してくれる、生物ろ過に近い機能を担ってくれています。そのろ過機能を持った水草の大部分を無くしてしまったら、一気にろ過能力のバランスが崩れてしまいます。しいて他に言い換えて言えば、言い過ぎかもしれませんが、外部フィルターのろ材をいきなり全部新品に交換したのと同じぐらいのことになるでしょうか(多少経験のある方だと、これがどのくらいの愚行かお分かりかと思います)。

そうなりますと、今まで消費されていた窒素、リンといった元素が、トリミングにより水草が無くなることで大分余計に消費されず残ってしまうことになります。そうなりますと、もうお分かりのように、コケを発生させる余地を与えてしまうことになります。水槽という閉じた箱の中で起きているのは、富栄養化についての基礎解説で説明されているのと同じ話で、栄養を使う側がいなくなれば、残った栄養は別の何かが使うだけのことです。

ずらして切る、というのが一番効く

こういった事態を防ぐには、なるべくなら全ての水草を同時にトリミングすることは避けることです。レイアウトの内容にもよりますが、例えば後景草と前景草は数週間ずらしてトリミングするなど、なるべく環境の急変を極力少なくするやり方をお勧めします。毎度毎度、トリミング前後の前景草を見比べると見るも無惨で、自分をトリミング作業に駆り出させるのは大変な作業の一つではあるのですが、それでも一度に全部やってしまうよりは確実にマシです。

また、液体肥料を添加している場合は、量をトリミング前より少なくして下さい。トリミングした後の痛々しい水草をみていると、早く復帰してほしくて、なんとなく肥料を一杯あげたくなりますが、それは全くの逆効果で、水草どころかコケを元気にしてしまう事態になります。ここはぐっと堪えて下さい。どうしても何か添加したい場合は、トリミング後の水草に発芽を促す効果があるとうたわれているタイプの活力剤であれば、良い効果が得られるかもしれません。

トリミング直後の1週間から2週間は、水槽の中で一番コケが出やすいタイミングです。この時期にどんなコケが出てくるかで、その水槽が何を余らせているかも大体見当が付きます。たとえば石やガラス面に付く深緑色のコケが出てくるようなら、そもそもの生体からの負荷が高めだったということですし、どの種類が出たかはコケデータと照らし合わせてみて下さい。

トリミングはレイアウトだけを考えたものではなく、水槽の環境、バランスを考えて行うことも大事です。具体的な切り方と、切った後の水草の扱いについてはトリミング編の本編にまとめています。水草ごとの成長速度の違いは水草データを、章全体の流れは作成スタイルトップをご覧下さい。