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照明機器

メタハラは水草レイアウト向きじゃない~
水槽用の照明としては、大きく分けて蛍光灯とメタルハライドランプがあります。今は色んな有益な情報源が増えて調べることが出来ますが、当時はまだあまり知られていなくて、単純に「蛍光灯のパワーアップ版がメタルハライドランプ」だと思っていました。※以下、メタハラ=メタルハライドランプ。
おそらく今でもそういった認識の方は多いのではないかと思います。実際に当時のアクアリウム系の本などでも、蛍光灯の上位機種がメタハラというような形で書いてあったことが多かったです。インターネットでも「メタハラを使うとグロッソスティグマが這いやすい」とか良いことばかりの情報で、とりあえずメタハラは水草水槽用の照明としては最強、というようなイメージを持っちゃうのはしょうがないと今でも思っています(汗)
そこでかなり無理をして、有名メーカーのメタルハライドランプを120cm水槽用に2基購入しました。確かにメタハラは太陽光に近い明るさが売りということもあって、すごく眩しくて目が開けづらくなるくらいの明るさで、これなら絶対水草が綺麗に育つよな~って疑いませんでした。
……が、結論を言うと、そうはならなかったです。
詳細まで書くと長くなるので結果をまとめますと、
- グロッソスティグマは、メタハラだからといって絶対に這うわけじゃない。
- グリーンロタラなど這う傾向のある有茎草が、枝分かれせず縦伸びで育ってしまう。
- ブリクサ・ショートリーフがやたらと大きく育つ(これも縦伸び)。
- 赤系の有茎草の発色がイマイチ。
という感じで、結果は散々でした(泣)あまりにもおかしいので、新品で購入した交換用ランプを再度購入したりもしましたが、結局メタハラそのものの問題で、実際に蛍光灯に戻すとキッチリ状態が直ってしまいました。それもすぐに、です。ランプの劣化でも、水質でも、CO2の量でもなかったわけです。
その理由は、メタハラだと光の直線性が高いためだと言われています。逆に蛍光灯だと、端から端までの長いランプの光が全体に「面」で当たるため、グリーンロタラなど這いやすいという訳なようです。光量だけなら間違いなくメタハラの方が断然上なのに、こういった現象は単純な数値では計れないという、興味深いところだと思います。
蛍光灯とメタハラにした場合のグリーンロタラの育ち方を較べてみると、その差は一目で分かるレベルでした。蛍光灯だと初期からかなり這わせて育てることが出来て、全体的にボリュームも出るので見た目の印象は抜群です。メタハラでの育成だと、ほとんど縦伸びで、水面に達してからやっと這うくらいでした。前景草のグロッソスティグマもそうですし、中景に使うブリクサ・ショートリーフに至っては、別の水草かと思うくらいの大きさに育ってしまいました。
今でこそメタハラでのこういった現象は、アクアリウム誌でも書かれるようになったりして大分知られるようになってきましたが、この時は一時、本の内容とか、半ば書かれてあることが信じられなくなりましたね(笑)最終的には、吊り下げたメタハラの下に蛍光灯を置くようになっていました。。。
あと補足しますと、メタハラを使うと水草の状態が悪くなる訳ではありません。グリーンロタラもものすごい縦伸びしますが、1枚1枚の葉っぱは逆に大きかったりして、水草としてはむしろ状態が良いわけです。おそらく水草にとっては必要とする光なのだと思います。ただし、メタハラ環境での育ち方が、我々人の目から見てレイアウト的にイマイチな育ち方をするというだけです(フォロー)。植物が光の向きや強さに応じて姿を変えること自体は、学術文献のデータベースを覗いてみても普通に研究されているテーマで、要は「水草の健康」と「レイアウトとしての格好良さ」は別物だ、という話です。
本格的な水草レイアウトならインバーター式蛍光灯!
と言うわけで、メタハラは水草レイアウトでは厳しいのが現状ではあります(汗)やはり昔からある蛍光灯が、水草レイアウトに一番適した照明機器と言えると思います。グリーンロタラなどを這わせたい、赤系有茎草の赤を出したいというのであれば、まず選ぶべきは蛍光灯です。特に、色とりどりの有茎草が綺麗に、所狭しとダイナミックに繁茂しているような水草レイアウトは、蛍光灯でしか再現出来ないといっても言い過ぎではありません。メタハラ環境だと先に述べたように縦伸びで枝分かれもあまりしないので、1本1本に間が出来て全体スカスカな印象のレイアウトになってしまいます(これを"有茎草スカスカレイアウト"と呼ぶw)。
そこで、その蛍光灯も色々ありますが、中でも一番水草レイアウトに適していると思われるのはインバーター式の蛍光灯です。
インバーター式のメリットは、高周波回路の導入で、今まで1秒間に約100回だった点滅が1秒間に約9万回と引き上げられている点です。それによって、ちらつき(目視では分からないレベル)が抑えられるのと同時に、出力される光も増えることから、明るさが1.2~1.5倍アップします。これこそ従来の蛍光灯のパワーアップ版と言えるものです。
インバーター式蛍光灯は、一緒に省エネもよく言われます。ただ実際には、従来の蛍光灯と"同じ明るさ"であれば省エネになる、ということなので、通常は常時全開で照射させている水草レイアウトであれば、実はあまり省エネとしては貢献出来ていないようです。逆に、省エネしたくて従来の蛍光灯と同じ明るさに落としたら、光量重視の水草レイアウトではあんまり意味がなくなってしまいますね(汗)
もう一つ、インバーター式蛍光灯は比較的新しい商品ということもあって、裏に反射板が元から貼られているものが多く、それによって更に光量アップが望めます。同じ蛍光管を使っていても、反射板の有無で水面に届く光はかなり変わります。値段は張りますが、それだけの能力は期待出来ます。
インバーター式蛍光灯(各社から製品が出ています)には、60cm・90cm水槽向けの定番機のほか、通常の蛍光灯の約半分という薄型を売りにしたタイプ、150cm・180cmといった大型水槽用の数少ないタイプなどがあります。大型水槽をやろうとすると照明の選択肢が一気に狭くなるので、水槽サイズを決める段階で、その水槽に載る照明があるかどうかを先に確認しておくことをお勧めします。機材選びの全体像と合わせて考えてみて下さい。
照明が決まると、あとは水草の側の話になります。どの水草にどのくらいの灯数が要るのかは水草データに灯数の目安として書いていますし、光が強いということはコケにとっても好条件ですから、管理方法の方も合わせて読んでいただければと思います。