プレミアムグリーンモス
- 水質
- 弱酸性~中性、軟水~中硬水
- 光量
- 1~2灯
- 二酸化炭素
- なるべく添加する(2~3秒1滴)
- 難易度
- 普通
プレミアムグリーンモスという名前は、海外の水草生産メーカーが付けた独自の流通名です。同じものが国内でもナミガタスジゴケの名前で分布していて、お店ではそのメーカー以外のものはナミガタスジゴケとして売られています。ただし全くの同一種で、外見も生育もほぼ同じだと思われます。名前が二つあるだけで別物ではありませんので、どちらで手に入れても扱いは変わりません。

外観 ― 非常に細かいゼニゴケ
外観は非常に細かいゼニゴケといった感じの草体をしています。通常のゼニゴケは一つの葉(?)が大きくてレイアウトに少し使いづらいのに対して、こちらは非常に小さいためそういったことはなく、庭園の石や大木などに付いたコケをレイアウトで再現することも出来そうです。体色もくすみのない綺麗な緑色を維持してくれます。確かに”プレミアム”を付けるだけの価値はあるコケと言えるでしょうか。
草体そのものが小さいので、石組みでも流木でも縮尺が狂いません。ウィローモス系だと一葉が大きくて「モスを巻いた石」に見えてしまう場面でも、こちらは「もともとコケが生えていた石」に見えてくれます。前景用水草カテゴリーの中でも、使いどころがはっきりしている一種です。
育成は簡単、ただしとにかく遅い
育成は何も難しいところはありません。光量、CO2ともにそこそこあれば十分育成可能です。しかし、いかんせん成長速度がかなり遅いです。南米ウィローモスが1~2ヶ月で大分増やせるのに対して、こちらは優に3~4ヶ月以上は掛かります。
一番気を付けるべきは黒髭コケなどのコケの発生で、有茎草のようにトリミングするわけにも行かないため、一度出だしたらもうレイアウトとしては使えないと思った方が良いでしょう(枯れるわけではないですが)。成長が遅いということは、コケが出た時に伸びて隠すという逃げ道がないということでもあります。コケの側の話はコケデータにまとめてありますが、こと本種に関しては出てからの対処ではなく、出さない環境で回すことがそのまま育成の条件になります。非常に魅力のあるコケですが、遅い成長に伴うリスクもあるため、水草レイアウトで本格的に使う難易度というのはかなり高いと言えます。
活着させるまでが本番
水草レイアウトでは基本的に石や流木に糸で巻き付けて活着させて使います。活着力はウィローモスほどではないですが、ありますので大体1ヶ月もすると活着してくれます。
ここで出てくるのがプレミアムグリーンモスの活着のしづらさです。ウィローモスであれば一葉が大きく簡単に活着することが出来ますが、プレミアムグリーンモスは少し手荒な扱いをしてしまうと崩れてしまいます。手で扱うときは大丈夫でも、糸を巻いている最中にポロポロ欠けてしまうことがすごく良くあります(泣)。かといってきつく巻いておかないと、水槽に入れてからゆるんだり、更にエビなどによって外されてしまうこともあるのでそうもいきません。その辺の力加減はまさしく経験で培われるものですが、どちらにしても器用な人向けと言えるかもしれません(自分は無理w)。
それでも使いたいときの回し方
それでも”プレミアム”という名前を付けられていても違和感ないほど魅力的なコケです。あまりコレを中心に据えるのはリスクを伴うためお勧めは出来ませんが、方法として、流木や石に活着出来るまでは生体などを入れていない低リスクの別水槽で維持して、完璧に活着出来てからレイアウト水槽に投入するというのも手かもしれません。
活着が終わってさえいれば、あとは光量1~2灯の日陰寄りの場所でも十分に持ちます。水草データ紹介のデータの見方にも書いていますが、本種の光量欄が低めなのは「暗くても育つ」というより「明るくしても早くはならない」という意味合いが強いです。ピグミーチェーンサジタリアのような成長の早い前景草と同じ水槽で使うなら、トリミングのたびに崩さないよう位置関係を先に決めておいた方が無難です。
なお、和名や学名の扱いが気になる場合は、World Flora OnlineやGBIFのような公開データベースで確認するのが確実です。流通名は国やお店によって揺れますが、そこを押さえておけば同じものを別名で二重に買ってしまうこともなくなります。